宝塚歌劇110周年を目前に控えた2023年9月30日に宙組で起きた悲しい事件。
25歳の若手劇団員、有愛きい(ありあきい)さんの死をめぐり、いじめやパワハラの存在が明らかになりました。
この記事では、事件の経緯や関係者の詳細、宝塚側の対応などを時系列で解説していきます。
事件の概要と時系列
- 2023年2月
週刊文春にて「ヘアアイロンで後輩の顔をヤケドさせたトップ娘役候補」という内容で、宝塚内でのいじめについての記事が掲載される。
顔にやけどを負わされた後輩と言いうのが、亡くなった有愛きいさん。 - 2023年9月30日
午前7時すぎ、有愛きいさんが兵庫県宝塚市の自宅マンションから飛び降り、敷地内で亡くなっているのが発見される。 - 10月1日
9月28日に公演開始したばかりの宙組公演「PAGAD」を休止(宝塚歌劇の歴史の中では前代未聞です)
(※10月20日には全日程中止を発表) - 11月10日
宝塚歌劇団が会見を開き、いじめやパワハラは確認できなかったと発表。
ヘアアイロンでのやけどについても、劇団内では日常的に起こっている事と説明した。 - 2024年3月28日
宝塚歌劇団側がパワハラの存在を認め、遺族側に謝罪。 - 4月1日
外部有識者で構成される「アドバイザリーボード」を設置。 - 4月13日
宙組公演の再開を発表(6月20日から) - 9月2日
いじめの加害者の一人とされている、宙組男役トップスターの芹香斗亜(せりかとあ)さんが、2025年4月27日に退団することを公式発表。(退団記者会見は9月3日)
加害者4人の詳細
報道やネット上で取り沙汰されている4名は以下の通りです。
松風輝(まつかぜあきら)
- 本名:西本朱里(にしもとあかり)
- 誕生日:12月25日
- 出身地:兵庫県宝塚市
- 身長:167cm
- 相性:マップー、あかり
- 入団時期:2004年に宝塚に入学し、2006年に入団(92期生)
芹香斗亜(せりかとあ)
- 本名:山沖彩也花(やまおきさやか)
- 誕生日:1月20日
- 出身地:兵庫県神戸市
- 身長:173cm
- 相性:キキ
- 入団時期:2005年に宝塚に入学し、2007年に入団(93期生)
- 2023年に宙組男役トップスター就任
- 2025年9月2日に退団することを発表(2025年4月27日退団予定)
花菱りず(はなびしりず)
- 本名:石村花梨(いしむらかりん)
- 誕生日:5月15日
- 出身地:東京都世田谷区
- 身長:163cm
- 愛称:かりん
- 入団時期:2009年に宝塚に入学し、2011年に入団(97期生)
優希しおん(ゆうきしおん)
- 本名:清原 優衣奈(きよはら ゆいな)
- 誕生日:11月30日
- 出身地:大阪府岸和田市
- 身長:169cm
- 愛称:きよ、ゆいな
- 入団時期:2012年に宝塚に入学し、2014年に入団(100期生)
- 2023年12月24日付で、公演中止期間中に退団。
これらの上級生は、有愛きいさんに対して過度な指導や叱責を行っていたとされています。
特に、深夜までの「指導」や人格否定のような言葉を浴びせるなど、パワハラと思われる行為があったと報告されています。
ヘアアイロンで顔にやけどをさせた上級生
天彩峰里(あまいろみねり)
- 本名:芥田 樹里(あくた じゅり)
- 誕生日:3月26日
- 出身地:兵庫県宝塚市
- 身長:164cm
- 愛称:じゅり、みねり、じゅっちゃん
- 入団時期:2012年に宝塚に入学し、2014年に入団(100期生)
ヘアアイロン事件は、遺族側が主張する15件のパワハラ行為の一つです。
上記で示した加害者4名とは別で、上級生である天彩峰里さんが有愛きいさんの断りを無視してヘアアイロンで髪を巻き、額にやけどを負わせたと報道されています。
さらに、天彩峰里さんは真摯な謝罪をしなかったと報じられています。
宝塚側は当初この事実を否定していましたが、後に認めることとなりました。
しかし、ヘアアイロン押し当て事件の記事自体が事実無根のデマだという情報もあるようです。
いったい何が真実なのでしょう…
有愛きいさんの詳細と失われた将来性
有愛きいさん(本名:井上奈美)は1998年4月22日生まれの享年25歳でした。
歌唱力、ダンス、芝居ともに定評があり、特に歌唱力に優れていたそうです。
明るい性格で下級生の面倒見もよく、164cmという娘役としては長身なスタイルで人目を引く逸材でした。
宝塚歌劇団では、その才能と努力が認められ、将来のスター候補として期待されていたと言われています。しかし、過度な負担や精神的なプレッシャーや上級生からのいじめにより、その輝かしい未来が突然閉ざされてしまいました。
SNSの反応
この事件に対するSNSの反応は様々です。
- 「宝塚の伝統的な体質を改める必要がある」
- 「若い才能が失われてしまって悲しい」
- 「パワハラや過重労働は芸能界全体の問題」
- 「宝塚側の対応の遅さに疑問を感じる」
多くの人々が、この悲しい出来事を通じて、芸能界全体の問題点や、若者のメンタルヘルスの重要性について考えるきっかけとなったようです。
まとめ
宝塚宙組のいじめ事件は、日本の芸能界に大きな衝撃を与えました。
有愛きいさんの死は、才能ある若者の未来が突然奪われるという悲劇であり、同時に長年続いてきた宝塚の伝統的な体質や慣習の見直しを迫るものとなりました。
今後、宝塚歌劇団がどのように改革を進め、再発防止に取り組んでいくのか、注目が集まっています。
この事件を教訓に、芸能界全体でパワハラや過重労働の問題に真剣に向き合い、若い才能が安心して活躍できる環境づくりが求められています。
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